「どうしたら体重を増やせますか？」という質問。

例えば摂食障害で体重が減り、脳や臓器が危ない。

（「低体重」でなくても、このような体重減少のインパクトは起こります）

もしくは元々小食でそこにストレスなどが加わると余計に食べれなくなるため体重が落ちて、踊りに支障が出る。

理由は様々です。

ダイエットを推進する社会では、「どうしたら体重が増やせるんだろう？」と本気で悩んでいる人に対して「いいじゃん細いんだから！」という返答がよく見られます。

バレエスクールのオーディションで「細すぎて入れなかった」や、バレエ団のマネージャーから「健康体重に戻るまでは舞台に出せない」と言われたクライエントも過去にいます。

体重が著しく低下、もしくは成長期なのに体重が増えないというのは、身体からの危険信号。

成長期の場合十分な成長が出来ないし、大人の場合月経や骨密度に影響するし、放っておくと脳も萎縮してしまいます。

怖いよね。

この場合「食べれば済む話じゃん」って思う人が多いんだけど、それが出来ればまず問題になっていないんだよね。

それが難しいから悩んでいるの。

効果的なのは少しずつ増やしていくこと。

体重が減り続けている（もしくはもう大分低体重な場合）、食べ物を消化する力も弱まっているから、急激に増やすと薬の副作用みたいにお腹の調子が悪くなることもある。

そうするとまた食べる気がそがれて悪いサイクルに逆戻りしちゃうから、だから少しずつ増やしていくのが一番良いんです。

①ゴールを明確にしよう

体力やスタミナ、月経サイクルの安定など、目安にできるものは沢山あります。

成長期の場合はその子の成長曲線に戻すことも必要。

体重測定を行う場合は、信頼できる人とだけ行いましょう。例えば拒食型の摂食障害の場合は週1で計るけど、これはドクターか、家族か、栄養士か、役割を担う人を決めてその人以外は測定しない方法をとるのが良いでしょう。

②まずは定期的に食べる習慣をつけよう

これは2-3時間おきに「何か口に入れる」という表現の方が正しいかな。

ご飯＋主菜＋副菜っていうのは朝昼晩行って、その他はおやつ感覚でちょこちょこ口に入れる。

お腹が空いていなくても、数口でいいから何かを噛んで体に取り込むこと。

もしくはドリンク系で飲むこと。

この時は内容よりも食事の頻度のパターン付けが一番大事。

私のクライエントが食べているものの例だと・・・

• ヨーグルト（その時の気分でドライフルーツやナッツを入れて味も変えられる）

• ラテやココア系の飲み物

• トースト

• バナナなど剥いて食べられる果物

• ナッツ類

• おにぎり

• クラッカー＋チーズまたはピーナッツバターやアボカド

③栄養的に足りているかチェックする

これは栄養士のお仕事。

私だったら、血液検査もこの時一緒にすることが多い。

例えばビタミンやミネラルなんかは食べているものを計算したって外れていることが多いから（環境によって食物に含まれている量がすごく違うから）、血液検査で体の状態をチェックする。

④食事以外の時間を充実させる

避けたいのは食事に執着しすぎること。

食べた後は食事と全く関係ないことにすぐ移って、気分転換を図って。

最初は難しく感じるかもしれないけど、根気強く練習していけば食事そのものも苦じゃなくなるから。

このプロセスは簡単そうに見えて大分根気も努力も必要とする。

だから一人でやるより、サポートしてくれる人を見つけよう。

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