ダンサーを摂食障害から守る方法

前回のダンサーが他よりも摂食障害になりやすい理由の記事に引き続き、今回はダンサー達を摂食障害から守る方法について。

もしもあなたが「自分には関係ないから」と思っているなら読み飛ばしてください。

もしもあなたが指導者で「うちには摂食障害になる子はいないから」と思っているなら、それは「うちには足首・膝の怪我をするダンサーはいないから」と言っているようなもの。

ダンサーだからなるわけではないけれど、ダンサーの道を選ぶ人ほど摂食障害になりやすい要因をもちあわせていることが多い。

だから予防法を知っていないといけない。

①ダイエットをしないこと

これはダンサーだけがダイエットをしないっていうことじゃなく、ダンサーもダンサーの家族も指導者も、

食べ物や食べ方を【体の姿形をコントロールする術】として教えられて育ってきた場合、その影響で【食事=支配力】っていう考えが育ちやすくなる。

そうすると、問題の芯を解決する代わりに食事で紛らわせようという手段が主になる。

例えば思春期ダンサーの場合、本人に「ダイエットをしない」という責任を持たせるのではなくて、家族全員でダイエットをしないことをサポートする。一緒に食事をとる時間を作って、食べることの楽しさを共有する。

②自分の価値を周りと比べないこと

摂食障害から自分を守る大きな武器、それは自分に自信をもつこと

「私って何でも出来てすごいー」っていうエゴイスティックなものじゃなくて、「私は私、他人は他人」っていう強さ。

芯をもつということ。

揺るがない芯というのは外見ではありません。中身から作っていくもの。

外見に頼ったものはいつかは揺らぎます。

人間誰でも年をとるし、肌も髪も体も少しずつ衰えていきます。

DDDのオンラインワークショップでボディイメージを大切にしているのはこれが理由。

自分の中身で誇れるところを探そう。

③自分の意見を言うこと

英語だとAssertive、日本語だと自己主張。

自分の権利を守ること。

あなたには自分の身体を大切に扱うっていう責任があるんです。

そして、あなたの身体は大切に扱われる権利があるんです。

自分の身体を守るのは自分、だよね?

自分の身体をケアするのも自分、だよね?

もしもお教室の先生に「痩せなさい」って言われた場合。

やみくもにダイエットをして減量するのは、身体を傷つける行為で、身体の権利も自分の責任も全うしていない。

まず「痩せなさい」っていう人は信用しないのが一番なんだけど、色んな理由でそこに留まる必要があるなら、そしたらあなたがとるべき行動は「この人は何を思って痩せなさいって言ったんだろう?」というのを探し出すこと。

そうして突き当たる問題は体重を落とすことで解決しないことがほとんどです。

既にしっかりと食事をとっているなら、この「痩せなさい」はあなたの為にならない、絶対に。

もし食事がばらばらで、栄養がとれていないなって自分でも思うなら、身体にとって気持ちの良い食事をとり始めよう。

誰かに「痩せなさい」という人は、必ず自分自身に対してコンプレックスを持っています

それに気づいている・いないは別として、自分自身で向き合えない代わりに周りを巻き込んでいるのです。

これを知っていれば、少しはスルーしやすくなるかな?

その他にボキャブラリーを持ち合わせていないということ。

④休息をセルフケアの一環として組み込むこと

休息をとることと怠けることは違います。

毎日レッスン出てても、夏休み中サマースクール受けてても、レッスンで100%集中して吸収していないなら怠けてるよ。

逆に「この週末は休む日」って決めてリフレッシュして、次のレッスンから100%向き合えるように準備するのは、前進するためのセルフケアです。

ダイエットしてると食事自体疲れるでしょ。

あれ食べたら駄目、とか、カロリーはここまで、とか何時以降は炭水化物とらない、とか決まっていて。

ダイエットをしていないと、食事そのものが休息・セルフケアになってくれるの。

人間誰でも一日に与えられる時間は24時間と決まっています。

そこに学校・仕事、レッスン、食事、お風呂、睡眠、その他諸々って入れてたら、すぐに埋まっちゃうじゃない。

既にある食事をセルフケアに替えられるなんて、嬉しいプレゼントじゃない?

ダンサーやその他各方面で成功する人っていうのは似た性格・性質を持ち合わせていて、これらの性格・性質は摂食障害に陥りやすいものでもある。

だからそうならないように必要な知識とスキルをこうやって手に入れておくべき。

Fumi x

バレエ教師・保護者・トレーナーであれば、摂食障害について知っていないといけません。ダンサーに特化した摂食障害のワークショップはこちら

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