その栄養アドバイス、信用できますか?

医師免許を持っていないお医者さんにかかりたいと思いますか?

思わないよね。

人の身体を預かるのだから、知識も経験もないといけない。その「必要最低限」をもっていますよ、というのを示すのが免許だと私は思います。

食事と栄養学も同じ。

でもね、その「必要最低限」を持たずにクライエントや生徒に食事や栄養アドバイスをしている人、沢山います。

これ、すごく危険です。

特にダンサーを相手にしている場合、ココロもカラダも危険にさらされます。

整体が専門なのに、色々なビタミン剤を推進したり・・・

マッサージが専門なのに、グルテンフリーを推進したり・・・

バレエ指導が専門なのに、ダイエット指導をしたり・・・

周りにそういう専門外のことをしている人、いませんか?

整体師も、マッサージ師も、バレエ指導者も、素晴らしい人達は沢山います。自分の仕事に誇りをもって、専門性を生かして生徒やクライエントのために日々働いている人を私は沢山知っています。でもね、そういう素晴らしい人達とは違い、畑違いの指導やアドバイスをする人もいる。

私の知っているプレ・プロの学校で、整体師が栄養指導をしていたところがありました(もう過去の話、なぜならその整体師は免許なしで栄養指導をしていたことでそのポジションから外されたから)。

その整体師は、エビデンスに基かない主観で生徒に

  • 「砂糖は毒だから摂ったらいけない」とか

  • 「グルテンは腸の働きを悪くするから食べない方がいい」とか

  • 「白色の食品は栄養価が低いから買うだけ無駄」とか

とにかく言いたい放題でした。

悲しい事に、もちろん生徒の摂食障害の発生率は上がるばかり。

この整体師、「良い人」なんですよ。

ダンサーをサポートしたい、って強く思っている人。

でもね、

彼女自身食べ物に対する偏見が多くあった。

そしてその偏見に気づくことも、気づこうとしたこともなかった。

結果、それでなくても摂食障害の発生率が高いダンサーを更に危険にさらし、多くの生徒の将来を奪いました。

栄養士・管理栄養士でない以上、医師だろうと整体師だろうと食事や栄養のアドバイスをすることは診療・治療の範囲を超えています。

そのアドバイスは安全性も信憑性も保障されませんよ、ということ。

そのように範囲を越したアドバイスには耳を傾けない、という患者・クライエント・生徒側の強さが必要になります。

食事や栄養について、

  1. 食事や食べることに恐怖心や不安を植え付ける*

  2. 痩せることを勧めるもしくは褒める

これら2つの1つでも当てはまる場合、そのコメント・アドバイスは無視するのが一番です。

*例えば小麦アレルギーがあって、アナフィラキシーの危険性から「小麦製品を食べるのは危ないよ」というアドバイスは適格です。ですが、そのような疾患がないにもかかわらず「小麦製品は身体に悪いから食べない方がいいよ」というのは恐怖と不安を煽るだけで、エビデンスが無く、メッセージを受け取る側の食事を制限するというネガティブな結果を招くことになります。

Previous
Previous

ダンサーの理想体形と白人至上主義

Next
Next

カロリーカウントしないからこそ得られる良いこと3つ