おにぎりが好きになる腸内細菌のお話し
突然ですが、おにぎりは好きですか?
嫌いですっていう日本人の方が少ないよね。
でも数年前からの糖質制限ブームで、「ごはんは太るから・・・」っていう考えが根付いて離れないっていう人もいる。
今日はそんなおにぎりが好きになるかもしれない、面白い腸内細菌の話。
腸と脳はつながっていて常にコミュニケーションをとってるから、食べ物もココロに影響を与えるし、ココロも食べ方を左右する。
これって、ダンサーにとって大分関係あるんです。
人間の体は、ハードな運動をしている時って消化器官よりも筋肉・肺・心臓に血液が優先されるの。これが毎日のように続くと、少しずつ腸管バリアが弱くなっていって炎症反応が出てくる。ストレス関連のホルモンも分泌されて、これによって胃の不調や不安感が募ったり、食欲が落ちて食事の量が減ったり、ストレスに対応する自己対処力が落ちていきます。
え、じゃあ毎日のレッスンでどうなっちゃうの!?って思うでしょ。
大丈夫。
こういう問題に打ち勝つ力をつけるために、食べるんだから。
ダンサーやアスリートの食事指導でフォーカスされるのって、「すぐにエネルギーになる炭水化物をいっぱいとりましょう」っていうのと「筋肉をつけるためにお肉を食べましょう」、の二つ。
間違ってもいないし、悪くもないんだけどね・・・問題は、ここで終わっちゃうことがほとんどってこと。
このままだと、絶対的に足りなくなる栄養素があるの。
何かわかる?
食物繊維とレジスタントスターチ。
この二つ、腸内細菌の大好物なんです。与えたら喜んで元気になってくれる。
そして、摂るのも難しくない。
だって、おにぎり食べたらいいんですから。
食物繊維は基本、植物であれば結構ふんだんに含まれています。
全粒の穀物(米、麦、関係ね)、野菜、果物、海藻、きのこ類、豆類、ナッツとか。
もう一つのレジスタントスターチっていうのはデンプンの一種なんだけど、お腹で消化吸収されずに腸まで行くから resistant (抵抗・対抗する) starch (デンプン)って言うのね。
デンプンは加熱すると糊みたいになって、それをその後冷ますと再結晶して消化されにくくなるの。冷ご飯とか、冷麺とか、冷まして食べるパスタ・ポテトサラダとか。
だから、おにぎり。
朝ごはんに良し。
お弁当に良し。
おやつに良し。
コンビニでも買えちゃう!
誰でも、思い出のあるおにぎりってあると思うの。
私の場合は小学生の時に祖母が握ってくれてた顔以上に大きいおにぎり。
昔のバレエ友達とこの間この話になって、「そういえばFumiのおばあちゃんのおにぎりって何であんな大きかったの?」って言われたほど。
勿論、腹持ち抜群。
日本にいた時、ブンブンおにぎりが流行ったなー。
今でも小さい子はやるのかな?
ラップにご飯くるんでブンブン振って丸いおにぎり作るの。
楽しいよ。
っと、話が脱線してしまいました。
おにぎりって美味しいよね。
糖質制限とか、ファスティングダイエットとか、もっと野菜食べないと、とか気にしないで良いよ。
まずは美味しいおにぎり食べようよ。
レッスンを乗り切るパワーもつくし、自分のために握った(握ってくれた)おにぎりってココロも元気になるでしょ。
Fumi x
もっと詳しく知りたい人はこちら:
Clark A., and Mach N. Exercise-induced stress behavior, gut-microbiota-brain axis and diet: a systematic review for athletes. J Int Soc Sports Nutr. 2016;13:43.
Cronin O., O’Sullivan O., Barton W., Cotter P.D., Molloy M.G. and Shanahn F. Gut microbiota: implications for sports and exercise medicine. Br J Sports Med. 2017;51:700-701.
Mayer E. The Mind-Gut Connection – How the hidden conversation within our bodies impacts our mood, our choices, and our overall health. HarperWave. 2016