怪我やリハビリ中の食事との向き合い方

Recover from Injury(リハビリサポートサービス)という機関 のインタビューを受けました。

トーク内容は

ケガ・リハビリ中の食事との向き合い方

私の大好きなトピックの1つなので、今日はその内容をシェアさせて。

インタビューは彼女のYoutubeで30分全部見れるんだけど、長いから28:15のまとめだけ聞くのも有り。真ん中過ぎたあたりでストレスと胃の働きの関係性についても話すから面白いよ。

ケガをした時は良くも悪くもスタジオ外での時間が増えるから、落ち込んで全然食べなくなっちゃう子もいればストレスややるせない感でヤケ食いを経験する子もいる。

他の子みたいにレッスンを受けられない、自分だけ遅れちゃう、っていう焦りが出て物事をしっかり見据えることが難しい状況になるよね。

こういう時、その状況を最大限に自分の成長の糧にするために出来る3つのこと。

1.食べなれているごはんを食べること

ごはん=米、というわけではなくて、ごはん=食事。

ケガをしていても基本となる食事から離れる必要はないの。

ビタミン剤やらサプリメントを大量にとる必要もなければ、グリーンスムージーばっかり飲む必要もない。

基礎をしっかりさせていれば、3つ目のステップがすごく簡単になるからね。

自分が食べ物・食事をどう捉えているか、興味をもつこと

体が思うように動かないと焦るし、じれったいし、色々嫌に感じるよね。

自分が何にも出来ない人間みたいに感じる、っていう子も多い。

ストレスでヤケ食いをしたり、逆に気分がふさいじゃって食事が喉を通らなくなったり・・・

両方とも、心にも体にもストレスがたまる。

「何で私ってこんなダメなんだろう」って思うこともあるかもしれない。

そういう時、自分に興味をもってあげるとどうかな?

ストレスが和らぐよ。

ストレスがたまりすぎると消化器官の動きが鈍くなるんだけど、そうすると栄養吸収にも影響が出てくる。

消化活動が鈍るから「お腹の調子が悪い」っていう漠然とした不快感が募ることも多くて、そのせいで食べるのが億劫になる、もしくは特定のものしか受けつけなくなる・・っていうのもよくあるパターン。

自分が置かれている状況を批判的に見るんじゃなくて、シチュエーションを認めた上で「じゃあ、私はどうしたいのかな?」って考える。マインドフルネスというもの。

食事でも使えるんです、これ。

例えばケガのイライラでやけ食いをしてしまった時。

「あーやっちゃった、本当にダメだ私!」ってなるかもしれない。

自分を批判して終わりだよね。

かわりに、こう持っていく。

「あー、今のはどっちかというと、やけ食いに近いかな。

・・・うん、やけ食いしたんだな。

・・・やけ食いしたから、焦ってるんだ。

・・・どうしてだろう?

・・・あ、やけ食いしたところで何も解決しなかったから焦ってるのか。・・・そっか、そっか。

・・・あれ、そしたら、どうしたらよかったんだろう?

・・・そっか、他にこのイライラを鎮める方法がわからなかったんだ。

・・・じゃあ、次に同じような状況になった時は、まず何をしてみよう?

・・・あ、友達に電話してみようかな?話聞いてくれるかもしれない。

・・・外の空気吸いにいこうかな?

・・・カラオケでいっぱい叫んでみようかな?

・・・本当に食べたいものを食べたらもっと満足するかな?」

っていう風に、自分に問いかけていくことで、どこまでが必要な食事で、どこまでがココロの栄養となる食事で、どこからが現状から逃げ出すためにやっているやけ食いなのか、を探ることが出来る。

逆に、何も喉を通らなくなるっていう場合は、

「今のこのタフなシチュエーションでも、食事をとってあげることで私の体は快復してくれるかな。・・・そしたら、食べてあげたいな。」

という風に、自分のカラダにやさしくしてあげること、出来るかな?

3.少しずつ、ケガ・リハビリのゴールにあった栄養知識を増やして、それに合う食事の種類を増やしていくこと

これは、1と2がしっかりと築けた上でするからこそ役に立つ栄養学。

ここからがやっと管理栄養士の本領発揮というか、スポーツ栄養学知識を発揮できるところ。

栄養学って科学なんです。

でもね、食事・食べることっていうのは行動・精神・心理学なの。

だから3のステップの前に1と2をしっかりさせないといけないの。

ケガの快復には(ほとんどの場合)タンパク質や特定のビタミン・ミネラルが普段以上に必要になってくる。

そしてタンパク質がきちんと筋肉のリカバリーに貢献するには炭水化物の力も必要。

軟骨や腱のケガと骨折では多めに摂取したい栄養素が少しずつ違ってくるから、個人レベルで見ないとね。

ただこの3つ目のステップ、1と2が出来ていればとーっても簡単。

行動に移すにも、効果が出るにも。

それは1と2で基礎がしっかり強く出来たおかげ。

逆に1と2をスキップして3に来ても、残念ながらあまり効果は期待できません。

レッスンと同じだね。

バーレッスン無しでセンターだけしたり、基礎練習なしでバリエーションだけ踊ったり、って出来ないでしょ?

食事もそう。

ただね、どんなことにも自分が成長するチャンスっていうのがあって、ケガをしている時こそ食事と向き合うことで、回復してからの体の持ち具合は全然変わる。

少し多めにレッスン外の時間がとれるこの状況を最大限活用して、自分の食事との向き合い方や、食事・栄養に関する知識や、料理の腕を上げることできるから。

この状況から成長する・しないは、自分次第だよ。

Fumi x

Fumi Somehara

Fumi is the Founder and Principal Dietitian of DDD Centre for Recovery. Her expertise is in Dance Nutrition and Eating Disorders Treatment. She is passionate about supporting individuals to nurture respectful and compassionate relationships with their food and body.

https://dddcfr.com.au/fumi-somehara-bio
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