脂肪は燃えない

脂肪燃焼なんちゃら、っていうフレーズはそこかしこで見かけるけれど、脂肪は「燃える」ものじゃありません。

脂肪がいちいち燃えていたら体内は火傷状態になります。

(たとえば料理していて油に火が付いたことありませんか?それが体内で起こったら困るでしょう?)

「脂肪」とひとくくりにされがちですが、「脂肪」は体内では脂肪細胞の中で中性脂肪として存在します。

中性脂肪は炭素、水素、そして酸素の3種類の原子からなっています。

中性脂肪が代謝すると、その大半が二酸化炭素(私達が吐き出す息)、そして残りが水分(汗や尿・便)となって、体内から出されます。

これは酸素が炭素と水素に2:1の割合でシェアされるから。酸素2つと炭素1つがくっついてCO2(二酸化炭素)、そして酸素1つと水素2つがくっついてH20(水)になるということ。

なので、私達の体の中で脂肪が「燃焼」することもなければ「溶ける」こともないです。

脂肪燃焼スープとかサプリとか、何でそんな名前をつけるんでしょうね?

Ruben Meerman. 2014. "When somebody loses weight, where does the fat go? BMJ2014;349:g7257. doi:https://doi.org/10.1136/bmj.g7257

Previous
Previous

First, Do No Harmという教え

Next
Next

ダンサーの理想体形と白人至上主義