スタジオ全体をボディポジティブにする方法

ボディイメージ・シリーズその1その2で書いたとおり、ダンサーが食事はもちろん、レッスンや自己管理諸々をきちんとケアするためにはボディイメージが高いことが大切になります。

ボディイメージが高ければ、「自分はセルフケアをする価値がある」っていう認識が生まれるから。

おのずと自分にとってプラスになること(リハビリとか、パフォーマンスを上げる食事とか、身だしなみとかね)をしていくようになる。

意識の高い生徒が増えるっていうのは、指導者・お教室にとってはすごく大きなプラスなことじゃない?

ボディイメージって生まれた時からの経験がすごく大きく影響しているんだけど、スタジオ全体で普段から少し気をつけるようにすれば、生徒全員に良い影響が出るようになります。

具体的にどんなことをしていけばボディイメージの高い生徒を育てられるかというと:

1.体形や見た目以外で褒める(もしくは伸ばせる)要素を探して、常日頃から生徒にそれを伝えるようにする。

例えば、「いつも早めに来てウォームアップをしていて感心する!ゴールにたどり着くために努力が出来る人なんだね」

他には、「シューズを綺麗にケアしているね。今からプロ意識があるってことだよ、立派だね」

こういう内面的かつ具体的なコメントっていうのは、生徒の「自分は出来るんだ!」っていう自信と、「自分のことを認めてくれているんだ」っていう絶対的な安心感を育てます。

それが育っているダンサーは、自ら自分の身体がベストの状態でいられるように工夫や努力を惜しまなくなる。

2.「痩せなさい」や、「痩せたら○○出来るのに」を言わない

もう何回もこのブログで書いてることなんだけど、「痩せたら」ジャンプが高く飛べるようになるわけでも、ピルエットの回転数を増やせるわけでも、膝の負担が減るわけでもありません。

これらはどれも、筋力をつけないとできないことだから。

だからジャンプやピルエットや関節の負担を改善するっていう目的の下生徒を「痩せさせる」と、生徒のパフォーマンスが落ちます。

筋力をつけるのと、痩せるのは別ものです。

ダンサーで一番多いのは、タンパク質さえとっていたら筋力キープしながら引き締まった身体を作れるという誤解。

食べ物に入っているタンパク質が筋肉を培うためは、一度体内でアミノ酸に分解➡それをまた合体させる必要があります。

そしてこのプロセスには炭水化物が欠かせません。

今のブームは糖質制限。

だから痩せなさいっていったら99%の人は炭水化物を減らします。

この誤解で損するダンサーをどれだけ見てきたことか・・・

3.自分自身を卑下しないこと

指導者でも無意識の内にしている人がすごく多い。

「私太っちゃったからダメ」とか、「昔は綺麗だったんだけど」とか。

生徒にとって指導者っていうのは尊敬する存在でしょ?

その尊敬する人が自分自身のことを粗末にするような発言をしていたら、生徒だってそれを吸収します。

謙遜は許しても、卑下するのは駄目。

自分が大切なんだという意識をもてば、おのずと卑下するような言葉は出てこなくなるから。

生徒の内面から育てていくっていうのは、今こそ大事なんじゃないかな。

 

指導者として更に食事とボディイメージについて勉強したい場合は、DDDのオンラインワークショップをご参照ください。

Previous
Previous

栄養面でリカバリーをサポートする

Next
Next

ボディイメージ向上法